RESIDENCE axis


神戸市内の山間に位置する扇状の敷地に、台湾出身の5人家族のための住宅を計画した。計画地がある住宅地は、山を切り開いて開発された場所で、眺望をその最大の売りにしているため、そこに建つ住宅群は、必然的にその「顔」が眺望へと向いていて、初めて計画地を訪れた際、変な違和感を覚えた。つまり全ての住宅が敷地と眺望を結んだ一本の軸線に沿って建っている。そこで、この仲良し軸線とは全く別の軸線を見出せないかと考えた結果、敷地の形状から、通常の四角い敷地では得る事の出来ない斜め軸の存在が分かった。そこで、彼らの生活基盤である日本と台湾を繋ぐ軸線(斜め軸)と、彼らのルーツである中国と台湾を繋ぐ軸線(縦軸)という2つの軸線が敷地形状とピッタリ重なることに気づき、それをベースに設計を進めた。これにより建物から「表裏」を無くすことが出来、どこから見ても違う表情の「表の顔」を見ることが出来る。

構造:片岡構造一級建築士事務所
写真:笹倉洋平(笹の倉舎写真事務所)