RESIDENCE ortho


滋賀県守山市内に建つ3人家族のための木造2階建て住宅である。周辺の住宅地は非常に保守的な雰囲気が漂うエリアで、この場所で新たな生活を送る若い夫婦が馴染みやすいように、外観はシンプルな切妻屋根を乗せたオーソドックスなものとしている。しかし、1歩中へ入ると、1階と2階の空間を繋ぐ中間領域を中心としたダイナミックな空間が出迎えてくれる。その中間領域は、本来なら移動のための場となるが、本来の用途を超えた家族の団欒という別の用途を兼ね備えた場となっており、僅か3畳の畳の間だが、1階のパブリックゾーンと2階のプライベートゾーンを縦型ワンルームとして一体的に繋ぐ役割を果たしている。中間領域の上部には簀子状のロフトを設けているので、2階建ての外観からは想像出来ない豊かな4層空間が広がっている。

構造:T-Square Design Associates
写真:T-Square Design Associates