RESIDENCE parabola


芦屋市内に建つ1人+4人家族のための鉄骨3階建て住宅である。この辺りは、3階建てを建てるには法規制が厳しく、色々な制約がある中で、特殊条件を抱える住まい手が満足する住空間をどのように創るかというのが大きなテーマとなった。又、3階建てということから、周辺環境に対して、その大き過ぎるヴォリュームをどう抑えるかという事や、このエリアならではの眺望を取り入れること等が当初からの課題であった。そんな背景に基づき、模型において形態スタディーを重ねる内に、一つの形が導き出された。それが、この住宅の第一印象を決定的なものとしている放物線を描いたような屋根形状である。曲線で構成される壁と一体化した屋根は周囲に対して、そのヴォリューム感を抑える事が出来、室内では距離感が曖昧になり、空間に広がりを与えると同時に優しい印象を与える。

構造:tmsd満田隆構造設計事務所
写真:絹巻豊