RESIDENCE polytope


愛知県の刈谷市内での計画である。これは普段の設計手法とは全く異なる方法で進めた住宅である。オーナーは元々彫刻家だったこともあり、普段の進め方では、中々プランが固まらなかった。そこで、何とか彫刻のような住宅が出来ないかというオーナーの想いから、普段のようにスケッチをベースに計画するのではなく、発泡スチロールの塊をカッターで削りながら徐々に形を決めていき、決まった形に間取りをはめ込み、そこから立面を整えていくというスタイルで進めていった。結果的に木造多面体の形が出来たため、可能な限り室内にも外の形状をそのまま残すことで、構造と室内の一体化を図っている。これにより、垂直ラインが少ない多面体の室内空間が出来、建物内外を通して、人の五感を直接揺さぶる、不思議な感覚の住宅となっている。

構造:木構造建築研究所田原
写真:絹巻豊