RESIDENCE summum domus


神戸市内にある中庭型住宅である。計画地は道路からかなりの高低差があり、各種斜線制限を含めた法規制が非常に厳しい地域となっている。住宅の規模は夫婦2人のための地下1階、地上2階建て。北側斜線制限ぎりぎりの範囲で内部空間を確保するため、建物の形状は自ずと斜線から導き出されているが、屋根構造自体も出来るだけ薄くする必要があった。そこで、120mm角の木材を繋ぎ合わせ、1枚の薄い曲面屋根とし、それを2階壁と繋げることで、最薄の屋根面を実現している。内部空間は120mm角の構造面がそのまま仕上げ材なので、斜線制限ラインからわずか130mm入ったところから居住空間が広がる。曲面屋根はそのまま外壁と一体化しているため、樋を無くすことも出来、すっきりとした外観に仕上がっている。

構造:下山建築設計室
写真:絹巻豊