RESIDENCE W.H


茨木市内の国道から少し入ったところの新たに開発された住宅地に建つ住宅である。1区画が20坪程度の敷地が50区画程あり、その中の1区画が今回の計画地だが、裏側及び両隣には合わせて5戸の住宅が近接した非常に密集した場所に建つ。計画する際のポイントとして、1000万円台住宅という枠組みの中で創るということ、プライバシー確保の目的で周囲の視線をどれだけカットしつつ、自然光を取り入れるかということの2点が重要な要素であった。幸い南隣(向かって右側)の住宅の配置計画が敷地奥に建物を建て、手前は駐車場という一般的な計画となっていたため、計画地手前の南側は完全に開放的な状態となっていた。そこで、この条件を利用し、建物は北側に寄せ、東西に細長く計画し、可能な限り、南側からの採光確保を試みた住宅となっている。

写真:絹巻豊