RENOVATION neutre


芦屋市内の築24年のマンションの全面リフォームである。ここではマンションリフォームの常識を破る大胆な水回りの移動を試みている。
キッチン、浴室、洗面は、元の位置からは全く別の場所に設けられたため、配管などの綿密な計画が求められた。構造形式が壁式構造のため、ほぼ全ての既存内壁の撤去が叶わない中、間取りを大幅に変更するという新たな試みは、結果的に室内空間に劇的な変化を与えている。元々玄関と勝手口という2つの入り口がある等、珍しい間取りであった事が新しい間取りを検討する上で、動線的優位性があった事も事実だが、選定された一つ一つの素材や色が新しい間取りを邪魔せず、それと一体となるよう心掛けた結果、全く新しい均質な空間が表れている。

写真:絹巻豊