RESIDENCE r


西宮市内の武庫川の河川敷から、少し入ったところにある、新たに開発された住宅街の角地に建つ住宅である。南北に道路がある特殊な敷地なので、それを活かし、1階に南北に建物を貫く外部空間を設けることで各道路を空間でつないでいる。どちらの道路からも車の出入が可能な計画となっており、南側に2台、北側に1台の駐車が可能である。そのため、コーナーの柱は抜き、壁の角を取り、アールにすることで、出来るだけ車が出入し易いようにしている。2階へ上ると大きなテラスを含め、敷地の形状をそのまま反映したほぼワンルーム形式の一体空間が広がる。機能から導き出された形態は建物側面から見ると、一見パンツのようにも見えるが、普遍的な形態として、この町にあり続けることを願う。

構造:下山建築設計室
写真:絹巻豊