RESIDENCE vegaho


計画地は、愛知県知立市内の住宅街の一画に位置する角地である。家族構成は30代前半の若いご夫婦と、その子供達の4人家族。ご夫婦の要望は、敷地を出来るだけめいっぱい使った住宅にして欲しいこと、プライバシーが守られていること等であった。そこで、まず注目したのが住宅と庭との関係性である。敷地をめいっぱい使うということは、住宅と庭との関係性が重要となると考えたからである。一般的に庭と住宅部分というのは、平面的な繋がりを持つ。しかし、ここでは庭のヴォリュームを地面から縦へと延ばし、更に上へ行くに従ってV字型に広がる縦庭を敷地の真ん中に配置し、その縦庭に沿って平面計画を行った。こうして出来た住宅は、縦庭を中心とした、内に開放された空間となり、完全なプライバシーを保つ。それは、日常的に気持ちの良い空間であると同時に、非日常が共存する住宅となる。

構造:下山建築設計室
写真:絹巻豊